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高知の生産地へ

高知の生産地へ

2023年12月15日

農薬を使わずにサトウキビを生産する田波さんから、
「釜炊きが始まり黒糖づくりが始まります」
と、お知らせ頂き高知県に向かうことにしました。

現在、黒糖になる寸前で釜から上げたシロップの“ボカ”を扱わせて頂いている田波さん。

日本中探しましたが、農薬不使用栽培でサトウキビを栽培をする方は少なく貴重なさとうきび。
3月半ばからは植え付けを始め気温がぐっと下がり茎に糖分が蓄えられる11月初旬から収穫が始まります。

収穫をした茎は新鮮なうちに搾汁機で搾り、この汁を釜で煮込んで、徐々に糖度を上げていきます。

200年前よりこの入野地区は砂糖の産地であり、その伝統を復活させようと、1987年に「入野砂糖研究会」が結成されたそうです。
無くなりかけた伝統の技術、その時に製糖の経験者は数名残っており、その指導のもと研究会でこの製糖所を建てたとのことです。
この日も研究会の会長さんが田波さんや若い方にアドバイスをしていました。

伝えることの喜びと、教わることの喜びを感じ、
なんだか、とてもやわらかい気が流れていました。

煮込んでいる釜ごとに味見をさせて頂きましたが、まだ糖度の少ない1番釜の液もやさしくおいしく。
仕上げの3番釜でじっくり炊き上げ糖度があがるとボカっと音をすると「ボカ」の状態になるとのことです。
出来立てボカも食べてみると、エグミがまったくなかったです。

田波さんは千葉から移住してきたとのこと。そして、作業を一緒にする若い方も移住してきた方が多くいました。
田波さんはその若い方たちにもアドバイスをする光景を見て、技術ってこうやって地域で引き継がれていくんだなと。

粗熱をとり女性のみなさんが手作業で箱につめていく作業をみながら、地域で支える食文化を実感できました。

お世話になっている生姜の生産組合さんにも収穫がひと段落をしたとのことで、生産地へも行ってきました。

11月に収穫した生姜は保存をし年間を通して香りがいいのが特徴です。
どんな保存をしているか見たいと伝えると「つぼ」へと。
手彫りした横穴入口から30メートルの横穴のことでした

室温がだいたい15度程度に保たれ生姜の貯蔵に適していて、香りが残りまろやかさが出てくるのはこのことがポイントだったようです。

新規商品の開拓ではじめての生産者にもお話をしに伺いました。

桐島畑さんでは、マスタードのことを聞きに。

もともと慣行農業をされていたようですがそこから、農薬や化成肥料を不使用栽培に変えていったこと、自分で納得のマスタードをつくりたいと考え、カラシナを6年ほどかけて改良して栽培したことなどのお話を聞きぜひともREFSでも扱わせて頂きたいと思いました。

スタッフの方は移住をされてきた方だそうですが、REFSに来たことがあるとのことでとても嬉しかったです。

まずパッケージデザインで気になり、おいしさでお会いしたいと思った、四万十やまのうえの商店さんへも。

代表の島津さんも千葉出身。
もともとデザイナーでこの地に惹かれて移住をされたとのことです。

高知の商品は一つ一つに愛があり想いがあり、それを表現するデザインがあり、なんでだろうなと思っていましたが、島津さんとお話をしているとなんとなくその理由がわかりました。

他にも葉にんにくを栽培するアースエイドさんへ。

お一人で農業を始め、作物を絞りそして伝統料理を商品化していました。

豊かな食、豊かな土地の高知。
いざ行ってみると平野が少なく中山間地区で段々畑などあまり広くない土地で効率を求めた農業はせずに、価値を高めるため真剣に生産と向き合ってました。

そして過疎化していく地域に想いのある方たちが地域に移住をして、その地域の文化を引き継がれていこうとしていることも実感しました。

おいしさの物語と美味しいものがまたREFSに集まります。

カテゴリ: 仕入奮闘記 21:07

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